由来は?いつから?意外と知らない『年賀状』のこと
みなさん、こんにちは!
今日は今年最後の祝日、『勤労感謝の日』ですね。
(nanairo125さんによる写真ACからの写真)
「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」ことを目的に
約70年以上前に制定された祝日だそうです。
この機会に、いつもはなかなか言えない
感謝や労いの言葉をパートナーに贈ったり、
たまには自分も労わって、ゆっくり過ごしたりするのも良いかもしれません。
筆者はというと…年末に向けて家の片づけや掃除、
年賀状の準備などなど、忙しい一日になりそうです(汗)
ところでみなさん突然ですが、
これからの時期に毎年当たり前のように目にする「年賀状」、
いつから、なぜ始まったのかご存じですか?
実は日本独自であるこの文化、子どもたちに伝えるためにも、
その由来などは知っておきたいものです。
そこで今回のママ職ブログでは、
「年賀状」について深く掘り下げてみたいと思います!
(のきさとさんによる写真ACからの写真)
★はじまりは奈良時代?!
そもそも年賀状の目的は、昨年お世話になったことへの感謝と、
新年も親しくお付き合いください、という気持ちを込めた
新年の挨拶だということは、みなさんご承知の通りですね。
ではその新年の挨拶がいつごろから始まったのかというと…
時代をさかのぼることなんと1300年以上!
はっきりとした記録が残っているわけではありませんが、奈良時代には、
「年始回り」という新年の挨拶をする行事があったとされています。
この「年始回り」は現代にも続く習慣ですが、
本来は農村部で、親族が本家に集まって新年の挨拶をする行事でした。
平安時代になると貴族や公家にもその風習が広まり、
遠方で直接挨拶が行えない人などへの年始回りに代わるものとして、
年始に書状を送ることが始まったようです。
そして江戸時代に入り、
年始の書状が庶民にも定着してきた、と言われています。
★現在の「年賀状」になるまで
日本では1871年の明治政府の時に、郵便制度が開始しました。
その後1873年に発行された郵便はがきは、
年賀状の普及に多大な影響を与えたようです。
新たに登場したこの「郵便はがき」、それまで主流だった「封書」と比べると、
人に見られる可能性があるものの、安価で全国に配達可能なため、
一気に一般庶民に定着していきました。
そしてこれ以降、年始挨拶の書状も「はがき」が主流になっていきます。
1890年前後ごろには、年末年始の郵便局に年賀状が集中しすぎて、
すべての郵便物において
遅配が起こるようになった、と言われるほどでした。
この状況を受けて、1899年、
年賀郵便の特別取り扱いが開始されたのです。
当初は、年末の一定期間、指定された郵便局に持ち込めば、
「1月1日」の消印で新年に配達しようという仕組みでした。
それが何度も変遷を重ね、1907年には、はがきの表に「年賀」であることを
表記すれば、郵便ポストへの投函も可能となりました。
これが、現代につながる年賀郵便の制度となります。
(KoK51さんによる写真ACからの写真)
その後、1920年代には関東大震災や天皇崩御、
1940年には戦争などによる時局悪化のため、
一時年賀郵便の取り扱いが休止・停止となった期間があったものの、
終戦を迎え世の中に復興ムードが漂い始めたころ、
1948年に年賀郵便の取り扱いが再開され、現在まで続いています。
★海外では?
ここまで、日本の年賀状についてお伝えしてきましたが、
海外でも同じような文化はあるのでしょうか?
気になったのでちょっと調べてみました。
・欧米圏
みなさんご存じの方も多いと思いますが、クリスマスカードに
「Merry Christmas and Happy New Year」というメッセージを添え、
新年の挨拶を兼ねる場合が多いようです。
・アジア圏
日本のお隣の韓国や中国でも年賀状を出す文化はあるようですが、
中国では旧暦のお正月「春節」に合わせて送る場合が多く、
キリスト教徒の多い韓国では、
クリスマスカードと一緒に送る人が多いようです。
1月1日に届くように送る、というのは日本だけのようですね。
・イスラム圏
そもそも「年明けを祝う」という概念がありません。
ただ、断食月(ラマダーン)が明けた日には盛大なお祝いをするため、
この日が日本の元旦に当たると言えるようです。
いかがでしたでしょうか。
こうしてみると、日本独自の年賀状の長く深い歴史に、驚かされますね。
ちなみに、現在日本の年賀状には「お年玉」がついていますが、
これは実は一般人からの画期的なアイデアで、1949年に始まったものです。
「年賀状が戦前のように復活すれば、お互いの消息もわかり、
うちひしがれた気分から立ち直るきっかけともなる」
と願われてのことでした。
ところで、第1回の「お年玉」はというと…
特等:ミシン
1等:純毛洋服地
2等:学童用グローブ
3等:学童用こうもり傘…だったそうです。
現金や電子マネーギフトなどが主流の現在とは、大きく違っています。
この「お年玉」には、その時代ごとの世相が反映されているので、
時代の流れとともに賞品の移り変わりを見ていくのも面白そうですね。
また現代では、デジタル化とともに年賀状離れが進んでいます。
これも時代の流れで、
いずれは年賀状自体無くなってしまうのかもしれませんが、
年賀状の目的である「感謝」や「挨拶」の気持ちは、
いつの時代もなくさずにあってほしいものですね。
≪参考≫
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