食べられる校庭!?『エディブルスクールヤード』とは
みなさん、こんにちは!
GWも半ばとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
青空には鯉のぼりが元気よくひるがえっていて、
その姿を見ているだけで、すがすがしい気分になりますね。
(これこれさんによる写真ACからの写真)
ところでみなさん突然ですが、
毎年6月が「食育月間」だということをご存知でしたか?
平成17年に「食育基本法」が制定されて以来、
いまやもう子育てと切っても切り離せなくなった『食育』。
みなさんのご家庭でも、子どもたちの教育現場でも、
『食育』を意識した様々な取り組みが行われていることと思います。
ですが世界では、『エディブルスクールヤード』という、
『食育』をさらに超えた取り組みが行われています。
直訳すると「食べられる校庭」となるこの取り組み、
日本の教育現場でも、近年少しずつ浸透し始めているそうですよ。
いったいどういう取り組みなのか、
今回のママ職ブログで取り上げてみたいと思います!
★アメリカ発祥の学校菜園
『エディブルスクールヤード』は1995年に、
アメリカのカリフォルニア州にある公立中学校で始まりました。
きっかけは、様々な人種の生徒が約1000人も通い、
常に22か国語もの言語が行き交うという、この学校の複雑な環境でした。
このような状況下で生徒たちをまとめるべく校庭に創設されたのが、
「食べられる校庭」とも呼ばれる菜園です。
食物を育て、調理し、食べるということを「ともに」体験することで、
共感や思いやり、忍耐や自律心を身につけることができるのだそうです。
(kitto1103さんによる写真ACからの写真)
★「生きる力」を育むプログラム
では具体的に、どのようなプログラムが組まれているのでしょうか。
このプログラムでは、必修教科・栄養教育・人間形成の3つをゴールとし、
ガーデンとキッチンが「教室」として位置づけられ、
それぞれに専門のトレーニングを受けた教師が入ります。
ガーデンでは野菜や果樹、ハーブに雑穀など様々な食物を育てて収穫し、
それをキッチンで料理し、皆で食卓を囲みます。
さらに、これまでの過程で出た野菜くずなどを堆肥にして、
土に戻すことまで行います。
そうすることで子どもたちは生命のつながりを感じ、
自然と持続可能な生き方を学ぶことができるのだそうです。
今の時代に最も必要だとされている、
“SDGs”をつくる教育手法なのかもしれません。
(himawariinさんによる写真ACからの写真)
★日本でも始まっています!
そんな『エディブルスクールヤード』ですが、
現在の日本の教育現場にも、少しずつ浸透し始めているのです!
最初に実践されたのは2014年、東京都にある市立小学校でした。
当時の校長先生の「子どもたちに菜園活動を通して
自己肯定感を持ってもらいたい」という思いから、
この取り組みがスタートしたのだとか。
公舎に寄り添うように大きな菜園が作られ、
土づくりや種まき、水やりや草刈り、収穫や調理などの活動が、
年間を通して通常の授業時間を使って行われています。
勉強やスポーツでは評価されにくいような子どもたちも、
ガーデンやキッチンでは生き生きと活躍することができるようになったり、
これらの活動をサポートしてくれる保護者が増えたり…等、
様々な成果があがっているようですよ。
いかがでしたでしょうか。
【生きることは食べること、食べることは生きること】
この『エディブルスクールヤード』から学べることは、
子どもだけでなく、私たち大人にとっても大切なことだと思います。
このような学びの機会はぜひ、
日本中のすべての学校に広がっていってほしいですね。
≪参考≫
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