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不登校の4割を占める?!起立性調節障害とは

みなさん、こんにちは!

GWが終わり、新生活もそろそろひと段落、という感じでしょうか。

どこかソワソワしていたお子さんたちも、落ち着いてきたように思います。

さて、そんな新生活を楽しく過ごしているお子さんは良いのですが、

中にはうちの子は学校へ行くのに腰が重い・・・といったことは

ありませんか?

5月病という言葉もありますが、

新生活を送るのに心身ともに疲れてしまって、この時期辛い、

という話もよく聞きます。

それでは、みなさんは『起立性調節障害』という言葉を

聞いたことがありますか?

この『起立性調節障害』というのは、読んで字のごとく、

主に朝なかなか起きられないといった症状が出てくることで

発覚することが多い疾患です。

この起立性調節障害は、不登校の3~4割を占めると言われ、

今現在、親子で悩んでいる人も多くいるのです。

起立性調節障害というのは、自律神経失調症のひとつで、

自律神経の異常により循環器の調節がうまくいかず、

脳や全身への血液のめぐりが悪くなることで様々な不調を起こす疾患です。

前述した、朝起きられない、頭痛・腹痛を訴えるという症状のほかに、

起きても立ち眩み・めまい・失神を起こす、疲れやすい、などの

様々な症状がみられます。

また、朝~午前中は全く動けないほどなのに、夜は元気になるといった

特徴もあります。

この症状は主に、思春期の小学校高学年~高校生くらいに

多く見られるものです。

起立性調節障害の要因として考えられるものは、

第二次性徴期とも重なるため、それが自律神経にも影響を及ぼす

身体的要素となります。

また、真面目で気を使う子になりやすい傾向が多く、

ストレスを抱えるといった精神的・環境的要素が考えられるそうです。

これ以外にも人それぞれ、発症するきっかけは様々だと思いますが、

一番忘れてはいけないのは『辛いのは本人』ということです。

実はこの起立性調節障害、いまだに学校の先生、医者の間でも

認知度が高いと言い切れないのだそうです。

そのため、「怠けているだけ」と見られがちなので、

病気として受け入れられていることが少なく、

体調が悪い中無理やり登校させられた、

体育をやらされたといったこともあるようです。

ただ、この時期のお子さんは、起立性調節障害の有無にかかわらず、

朝起きられないというような症状が出ることも多いそうです。

それでも、起立性調節障害のように生活に支障が出ていなければ

問題視することはないそうです。

朝起きて、支度して、学校へ行きたい。

そう願っているのに起きられない。

身体が言うことを聞かない。

学校へ行けないから、友達にどう思われているのか。

授業についていけるのか。

みんなと同じ生活がしたい。

そういった不安と闘っているお子さんからすれば、本当に辛いことです。

                      (Hadesさんによる写真ACからの写真

また、それを支えている保護者に対しても

厳しい目が向けられているのが現状です。

「子どもを休ませてばかり」

「朝起きられないくらいで学校に行かせないなんて甘い」などと言われ、

保護者の人も心身ともに疲弊してしまうことも多いのです。

起立性調節障害は本人ですら、どうしようもできない病気なのです。

また、治療してもすぐに効果がみられるような薬などもなく、

回復までに数年かかることが多いです。

小学校高学年~高校生という学校に通う時期と重なることが多いので、

悩む親子が多いのですが、家庭・学校・病院と連携をとって

少しでも、子ども達が過ごしやすい環境を整えることが

一番の回復への近道なのです。

                     (acworksさんによる写真ACからの写真

治療の一環として、軽度の起立性調節障害であれば

症状を緩和させることで回復へ進めることができます。

●水分を一日1.5~2L、塩分10~12gを目安に摂る

これは、循環する血液量を増やすのに有効なのだそうです。

水分は食事以外でこの量を摂れるように心がけると良いそうです。

●早寝早起きなどの生活のリズムを整え、日中は寝転がらない

立ち上がることができない場合でも、

寝転がるのではなく頭を心臓より高い位置にできるよう座るなどして

自律神経を整えるよう心がけると良いそうです。

●起立するときはゆっくり立ち、長時間の起立はできるだけ避ける

急に立ち上がるのはNGです。

起立している場合でも3~4分を目安に、足を動かす・クロスさせるなどして

下半身にたまりやすい血液を筋肉で押し戻すことが大切です。

●ストレスコントロールをする

前述したとおり、起立性調節障害のお子さんは

不安を抱えていることが多いです。

少しでもそのストレスを緩和することによって、回復につながっていきます。

これらのことは、普段の生活に取り入れられることなので

少しでも緩和できるように毎日取り組めると良いですね。

但し、起立性調節障害の症状がみられる場合は

自己判断せず、専門医に診てもらうことが大切です。

お子さんたちが、笑顔で楽しい生活を送れるように私たち大人も、

理解を深め、支え合っていきたいですね。

最後に、起立性調節障害のチェックリストを載せておきます。

参考にしてみて下さいね。

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